ぱいおつ日記

ぱいおつは終わりました。

位相の定義まとめ。

位相の定義まとめ。(花文字を書く練習。)

 

集合$X$に対してそのべき集合$\mathscr{P}(X)$の部分集合$\mathscr{O}$で次の(O1)~(O4)をみたすものを考えましょう。

$(O1)\emptyset\in\mathscr{O}$

$(O2)X\in\mathscr{O}$

$(O3)O_{1},...,O_{n}\in\mathscr{O}$なら$\underset{i=1}{\overset{n}{\cap}}O_{i}\in\mathscr{O}$

$(O4)$各$\alpha\in A$で$O_{\alpha}\in\mathscr{O}$なら$\underset{\alpha\in A}{\cup}O_{\alpha}\in\mathscr{O}$

このとき、$X$と$\mathscr{O}$の組$(X,\mathscr{O})$を位相空間と呼び、$X$に対して$\mathscr{O}$を定めることを$X$に位相を入れるといいます。

$\mathscr{O}$を$X$の開集合系と呼び、各$O\in\mathscr{O}$を$X$の開集合と呼びます。

位相空間$(X,\mathscr{O})$を省略して単に位相空間$X$と書いたりもします。

 

例。

実数の集合$\mathbb{R}$には、ふつう、次のような$\mathscr{O}$で位相を入れます。

$\mathscr{O}\colon=\{O\subseteq\mathbb{R} | \forall a\in O,\exists r>0,B(a,r)\subseteq O\}$

ただし$B(a,r)$は$a$を中心とする半径$r$の球。

つまり$B(a,r)=\{x\in\mathbb{R} | a-r<x<a+r\}$。

こうすると$(\mathbb{R},\mathscr{O})$は位相空間となります。

たとえば各開区間$(a,b)\subseteq\mathbb{R}$とかは$(\mathbb{R},\mathscr{O})$の開集合です。

閉区間$[a,b]\subseteq\mathbb{R}$は$(\mathbb{R},\mathscr{O})$の開集合ではないです。(たとえば端点aに対してどんな小さいrを取っても球がはみ出してしまうから。)

 

ところが、$\mathbb{R}$に違う位相を入れてしまえば、閉区間を開集合と呼ぶこともできます。

そのような位相は、たとえば$\mathscr{O}'\colon=\{S | S\subseteq\mathbb{R}\}$です。

 

なので、ある部分集合が開集合かどうかを考えるときは、どの位相で考えているかということが大事です。

 

さっき閉区間を開集合にしてしまうような位相の例を挙げたけど、この位相はどんな集合$X$にも入れることができます。

つまり、どんな集合$X$に対しても、$\mathscr{O}'\colon=\{S | S\subseteq X\}$で位相を入れられます。

このような位相を離散位相といいます。

また、どんな集合にも入れられる位相はもうひとつあって、それは$\mathscr{O}''\colon=\{\emptyset,X\}$です。

これを密着位相といいます。

離散位相、密着位相の名前のイメージは、分離公理とかをやったら分かると思います。

 

 

さて、今度は、集合$X$に対して閉集合系とか近傍系、開基、開核、閉包、外部、導集合、境界というものを紹介していきましょう。

 

 

次の(F1)~(F4)をみたす$\mathscr{F}\subseteq\mathscr{P}(X)$を$X$の閉集合系といいます。

$(F1)\emptyset\in\mathscr{F}$

$(F2)X\in\mathscr{F}$ 

$(F3)F_{1},...,F_{n}\in\mathscr{F}$なら$\underset{i=1}{\overset{n}{\cup}}F_{i}\in\mathscr{F}$

$(F4)$各$\alpha\in A$で$F_{\alpha}\in\mathscr{F}$なら$\underset{\alpha\in A}{\cap}F_{\alpha}\in\mathscr{F}$

 

各点$x\in X$に対して$\mathscr{V}(x)\subseteq\mathscr{P}(X)$が対応して次の(V1)~(V4)をみたすとき$\mathscr{V}(x)$を$x$の近傍系といいます。

$(V1)V\in\mathscr{V}(x)$なら$x\in V$

$(V2)V_{1},V_{2}\in\mathscr{V}(x)$なら$V_{1}\cap V_{2}\in\mathscr{V}(x)$

$(V3)U\in\mathscr{V}(x),U\subseteq V$なら$V\in\mathscr{V}(x)$

$(V4)V\in\mathscr{V}(x)$なら、ある$U\in\mathscr{V}(x),U\subseteq V$で$\forall y\in U,V\in\mathscr{V}(y)$となる。

 

次の(B1)~(B2)をみたす$\mathscr{B}\subseteq\mathscr{P}(X)$を$X$の開基といいます。

$(B1)$各$x\in X$に対してある$B\in\mathscr{B}$で$x\in B$となる。

$(B2)B_{1},B_{2}\in\mathscr{B}$なら各$x\in B_{1}\cap B_{2}$に対してある$B\in\mathscr{B}$で$x\in B$となる。

 

各部分集合$A\subseteq X$に対して$A^{i}\subseteq X$が対応して次の(I1)~(I4) をみたすとき、$A^{i}$を$A$の開核と呼びます。

また、各$x\in A^{i}$を$A$の内点と呼び、$i$を開核作用素といいます。

$(I1)X^{i}=X$

$(I2)A^{i}\subseteq A$

$(I3)A^{i}=A^{ii}$

$(I4)(A\cap B)^{i}=A^{i}\cap B^{i}$

 

各部分集合$A\subseteq X$に対して$A^{a}\subseteq X$が対応して次の(A1)~(A4)をみたすとき$A^{a}$を$A$の閉包と呼びます。

また、各$x\in A^{a}$を$A$の触点と呼び、$a$を閉包作用素といいます。

$(A1)\emptyset^{a}=\emptyset$

$(A2)A\subseteq A^{a}$

$(A3)A^{aa}=A^{a}$ 

$(A4)(A\cup B)^{a}=A^{a}\cup B^{a}$

 

各部分集合$A\subseteq X$に対して$A^{e}\subseteq X$が対応して次の(E1)~(E4)をみたすとき$A^{e}$を$A$の外部と呼びます。

また、各$x\in A^{e}$を$A$の外点と呼びます。

$e$を外部作用素というのは聞いたことがないけど多分そう呼びそうな気がします。

$(E1)\emptyset^{e}=X$

$(E2)A\cap A^{e}=\emptyset$

$(E3)A^{ece}=A^{e}$。ただし$A^{c}$は$A$の補集合つまり$A^{c}=X-A$ 

$(E4)(A\cup B)^{e}=A^{e}\cap B^{e}$

 

各部分集合$A\subseteq X$に対して$A^{d}\subseteq X$が対応して次の(D1)~(D4)をみたすとき$A^{d}$を$A$の導集合と呼びます。

また、各$x\in A^{d}$を$A$の集積点と呼びます。

$d$をなんて呼ぶかは知らないです。導集合作用素とかいうんですかね?

$(D1)\emptyset^{d}=\emptyset$

$(D2)\forall x\in X,x\notin\{x\}^{d}$

$(D3)A^{dd}\subseteq A\cup A^{d}$ 

$(A4)(A\cup B)^{d}=A^{d}\cup B^{d}$

 

各部分集合$A\subseteq X$に対して$\partial A\subseteq X$が対応して次の$(\partial 1)~(\partial 4)$をみたすとき$\partial A$を$A$の境界と呼びます。

また、各$x\in\partial A$を$A$の境界点と呼び、$\partial$を境界作用素といいます。

$(\partial 1)\partial\emptyset=\emptyset$

$(\partial 2)\partial(A^{c})=\partial A$

$(\partial 3)\partial\partial A\subseteq\partial A$ 

$(\partial 4)A\cap B\cap\partial(A\cap B)=A\cap B\cap (\partial A\cup\partial B)$

 

さて、いろいろ定義してきましたが、集合$X$に対して閉集合系とか近傍系、開基、開核、閉包、外部、導集合、境界を定めることもそれぞれ$X$に位相を入れると言います。

そして、$(X,\mathscr{F}),(X,\mathscr{B}),(X,\mathscr{V}(x)),(X,i),(X,a),(X,e),(X,d),(X,f)$のこともそれぞれ位相空間と呼びます。

 

実は、これらの位相の入れ方は、どれかひとつの方法で位相を入れれば他のやつも定まります。

つまり、たとえば開集合系を決めれば閉集合系とか内部とか諸々が一意に定まるし、閉包を決めれば閉集合系とか諸々が一意に定まるし、という具合です。

 

最後に、そういう諸々を行き来するやり方を紹介しておきます。

$(○○)\to(××)$で、$○○$が与えられたときの$××$の定め方です。

 

$(O)\to(F)\colon\mathscr{F}=\{F\subseteq X|F^{c}\in\mathscr{O}\}$

$(F)\to(O)\colon\mathscr{O}=\{O\subseteq X|O^{c}\in\mathscr{F}\}$ 

$(O)\to(V)\colon\mathscr{V}(x)=\{V|\exists O\in\mathscr{O},x\in O\subset V\}$

$(V)\to(O)\colon\mathscr{O}=\{O|\forall x\in O,O\in\mathscr{V}(x)\}$

$(O)\to(B)\colon\mathscr{B}=\{B_{\alpha}\subseteq X|\forall O\in\mathscr{O},\exists A,\underset{\alpha\in A}{\cup}B_{\alpha}=O\}$

$(B)\to(A)\colon A^{a}=X-\cup\{B\in\mathscr{B}|A\cap B=\emptyset\}$

$(O)\to(I)\colon A^{i}=\cup\{O\in\mathscr{O}|O\subseteq A\}$

$(I)\to(O)\colon \mathscr{O}=\{O\subseteq X|O^{i}=O\}$

$(F)\to(A)\colon A^{A}=\cap\{F\in\mathscr{F}|A\subseteq F\}$

$(A)\to(F)\colon\mathscr{F}=\{F\subseteq X|F^{a}=F\}$

$(V)\to(I)\colon A^{i}=\{x\in X|\exists V\in\mathscr{V}(x),V\subseteq A\}$

$(I)\to(V)\colon\mathscr{V}(x)=\{V\subseteq X|x\in V^{i}\}$

$(I)\to(A)\colon A^{a}=A^{cic}$

$(A)\to(I)\colon A^{i}=A^{cac}$

$(I)\to(E)\colon A^{e}=A^{ci}$

$(E)\to(I)\colon A^{i}=A^{ce}$

$(A)\to(E)\colon A^{e}=A^{ac}$

$(E)\to(A)\colon A^{a}=A^{ec}$

$(A)\to(D)\colon A^{d}=\{x\in X|x\in(A-{x})^{a}\}$

$(D)\to(A)\colon A^{a}=A\cup A^{d}$ 

$(A)(\to(I))\to(\partial)\colon\partial A=A^{a}-A^{i}$

$(\partial)\to(A)\colon A^{a}=A\cup\partial A$

 

まあとりあえずこのへんで。